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「おかねのけいさんできません」障害のある男性が自殺 [最近のニュースから]

毎日新聞さんに、とてもショックで悲しい気持ちになってしまった記事がありました。



今日は、その記事を取り上げてみたいと思います。



知的・精神障害がある男性(当時36歳)が自治会の役員らに障害者であることを記した書面を書くよう強要され、自殺したという事件がありました。


男性は、自殺をしたのですが、敢えて事件としたいと思います。



昨年11月、その男性が1人暮らしをしていた大阪市内の市営住宅の自治会で班長を決めることになりました。


男性は障害を理由に選考から外してもらうよう役員らに求めたそうです。



しかし、役員たちは「特別扱いできない」と聞き入れられませんでした。



役員らは、集会所で男性と対応を話し合った際、障害があることや日常生活への影響を記すよう要求しました。


男性が書面を作成すると、役員らは他の住民にも書面を見せて男性のことを紹介すると説明したといいます。


翌日、男性は自宅で命を絶ったのです。



その書面は便箋2枚に手書きでつづられていたそうです、「しょうがいか(が)あります」という言葉で始まる。

「おかねのけいさんはできません」「ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります」「ごみのぶんべつができません」などと苦手なことを列挙し、文頭に×印を付けた。

「となりにかいらんをまわすことはできます」などと、可能なことには○印を付けたとみられる。

自殺した男性が書かされたとされる書面(一部)しょうがいか(が)あります(毎日新聞さんの記事より)

○2500えんは ふうとうにいれれます
×おかねのけいさんはできません
○1たい1ではおはなしできます
×ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります
○となりにかいらんをまわすことはできます
○ひととあったらあたまをさげることはできます
×いぬとかねこはにがてです
×ごみのぶんべつができません
○自てんしゃにはのれます
○せんたくはできます ほすこともできます
○どこでもすーぱーこんびにはかいものできます
○くやくしょびょういんにはいけます
×かんじやかたかなはにがてです


近くに住む兄は、亡くなった男性と前夜に会っていたそうです、その際に、男性は「言いたくないことまで根掘り葉掘り書かされた。さらし者にされる」とため息交じりに話し、落ち込んでいたというのです。


現在、男性の両親が自治会と役員らに計2500万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしています。



31日に第1回口頭弁論があり、役員らは争う姿勢を示しているようです。



役員らがどのような理由をつけようが、正当性は認められません。



まるで、差別であり、典型的ないじめ行為そのものではないですか。



男性に書面を書かせ、その書面を他の住民に見せようとするなど人権侵害です。



きつと、自殺した男性のご両親は銭金の問題で訴えを起こしたのではないと思います。



この様な行為が平然と行われ、正当性を主張する自治会の役員に、自分たちのしたことで一人の尊い命が失われたことに気が付いてほしいのでしょうね。


そしてこの問題は、社会全体の問題と捉えるべきことだと思います。



4年前の7月、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された事件を思い出しました。


実際に手を下さなくとも、命を奪うことはできるのです、それは明らかに犯罪です。



そんなことは、絶対に許されて良いはずがありません!
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